過払い金

過払い金が発生する条件と請求によるメリットとは？

2023.01.10 / 最終更新日：2023.01.10

広告や司法書士事務所のサイトなどで、「過払い金返還請求」という言葉を目にしたことがある個人も多いのではないでしょうか。過払い金とは、借金を返済する際に、法律の上限を超える金利をもとに貸金業者に渡されるお金のことです。ただし、過払い金が発生するのは2010年以前なので、ここ数年の借金は過払い金が発生していないことになります。どのような場合に過払い金が発生するのか、どのように返金を求めるのか気になる方は、記事を読んで自分の借金が過払い金であるかどうかを確認してみてください。

過払い金とは

債務整理をした際に、法律で定められた上限金利を超えたお金が貸金業者に送金されていることがあります。この不正な金利のことを過払い金といいます。これは、2010年6月17日以前の利息制限法と出資法の両法で上限金利が同じでなかったために、過払い金が発生した可能性があるのです。

出資法改正後の金利は不透明なのか？

出資法の改正後、グレーゾーン金利はまだ残っているのでしょうか？意外なことに、規制が完全になくなったわけではないのですが、まだ残っているところがあります。前述したように、利息制限法では10万円未満は年20.0％、10万円以上100万円未満は年18.0％、100万円以上は年15.0％が金利の上限だったが、出資法ではピーク金利が20.0％になっているのである。つまり、10万円以上の借入であれば、金利の差はわずかであり、グレーゾーン金利といえる。とはいえ、利息制限法に違反した場合の罰則は「会社停止」「法人登記抹消」など、非常に厳しいものとなっている。

過払い金請求の対象となる条件

両方の前提条件を満たした場合に限り、余分に支払った金額の払い戻しを受けることができます。債務に関する合意が2010年6月より前に行われ、かつ、債務が10年以内に解決されている必要があります。どちらの条件も満たさない場合、過払い金は発生しなかったものとみなされます。

2010年6月より前に借り入れを開始していること

2010年6月18日の出資法改正後、どの銀行も超過払いをもたらすような状況で契約を結んだとはとても思えません。したがって、超過払込が発生するためには、その金融債務が出資法の改正前に引き受けられたものでなければならない。その後、2006年1月13日の最高裁判決以降、複数の大手クレジットカード会社や消費者金融会社が、およそ2007年以降、実現可能な金利に改正しています。したがって、2007年以降は、過払い金が発生していない事件も多くなっています。

借金の完済後から10年以内

借金の過払い金請求を希望する場合は、10年以上前にさかのぼって考えてみてください。この期間を過ぎると、借金は時効にかかり、過払い金を取り戻す可能性はなくなります。一方、10年以内に債務整理をした場合は、まだ過払い金請求が認められる可能性があります。ですから、過去の借金を判断する前に、最後に清算されたのはいつなのか、必ず確認しましょう。

過払い金のメリットとデメリット

過払い金返還請求は、うっかり支払ったお金を取り戻すための手段であるため、欠点もあります。しかし、払いすぎたことが立証されれば、安心してその金額を手に入れることができます。過払い金返還請求には期限が設けられていますが、期限を過ぎていないのに請求しないのは、かえって邪魔になることもあります。それでも、債務整理をしようとしている貸金業者に対して過払い金返還請求をするのはデメリットがあるかもしれません。過払い金の返還を求めることのメリットとデメリットをよく見極めることが大切です。

過払い金返還請求をするメリット

以前に、過払い金が発生している場合は、悪影響を受けることなくお金を取り戻すことができる可能性が高いです。借りた金額の返済を申請すると、ブラックリストに載ってしまうのではないかと間違った心配をされる方が多いのですが、信用情報には「弁護士の介入」や「契約書の審査」といった話は存在しなくなったので、これは根拠のない恐怖です。従って、全額返金請求をしても、デメリットはありません。

過払い金のデメリットとは

払い戻し中の借金に過払い金請求をする場合、「任意整理」に分類されるため、細心の注意が必要です。この債務整理を行うと、クレジットスコアにマイナスマークが登録されるため、カードローンの利用や分割払い、住宅ローンの利用、クレジットカードでの購入などに支障をきたすことになります。一方、過払い金は、本来の借金額から差し引かれることになります。過払い金によって元本が全部消えると、事故情報が固まることになります。とはいえ、過払い金返還後も基本債務が残っていたり、元本がすべて相殺されていても、社内文書で「問題のある顧客＝ブラックリストの顧客」という烙印を押される可能性がある。そのため、今後、その金融業者と関わりが持てなくなる可能性があります。